自己紹介のページにも書いていますが、私は公立中学校の教員でした。
実際辞めるにあたって、どのようなことがあったのか、記録を残しておこうと思います。
今回のテーマは”具体的な辞め方”なので、辞める気のない方は急いで戻るかタブを閉じてください。
(なんたって、私は公立教員を応援していますから)
本当に辞めますか?
このページを読み進めているあなた。
おそらく、「公立の教員を辞めよう」と思っていることでしょう。
“全体の奉仕者”といえど、人間。一度きりの人生ですからね、自分が思った通りに生きましょうよ!
と、公立教員の退職をガンガン勧める方が多い印象ですが…私はここで異を唱えますね。
公教育をここまで支えてきたあなたの存在は本当に尊いものです。
いま一度立ち止まって、考えてみてください。
あなた自身のこと、あなたの周囲のこと…
私ですか?
生徒のこと、自身のキャリアのこと、家族のこと、お金のこと…
たくさんの葛藤が頭の中をぐるぐるしていました。(今でもぐるぐるしています)
キレイな転職なんてあり得ないですよ。円満退職って…それは自分に嘘をついているだけです。
さて、ここまで読んで、覚悟が決まっている方は読み進めてください。
辞め方
円満退職はないと記しましたが、なるべく円満にもっていく方法はあります。
以下のことを気にかけてみてください。
①告白
いつ、だれに辞めることを切り出すか、一番重要な要素です。
まずは所属する自治体の服務規程を確認しましょう。自治体によっては「退職しようとする○日前までに…」という文言があります。また、人事異動に関する動きとも関わってくるため、管理職と密な連携が重要になってきます。
ただし、いきなり校長室に飛び込むことはオススメしません。外堀を埋めるというと言い方が悪いですが…
信頼できる先生からじわじわと相談をかけていくことが大切です。相談していく中で、対話により自分の教員像を明らかにすることができます。なにより、精神的な味方は多いほうが良いです。
管理職と関係が悪いそこのあなた!最悪、そこは切り捨てても良いので、事務さんとだけは絶対に仲良くしましょう。転職周りの手続きもろもろ全てを担ってくださるのですから…。
②退職願
これも自治体によってさまざまだと思いますが、「気合を入れて独自書式でもっていったら管理職から不要と言われた」なんて話をよく聞きます。
自治体のフォーマットがある場合はそれに従いましょう。誰がそんなこと知ってるかって?そう、前述の事務さんです。事務職は神です。余談ですが、事務職を意識しない教員はダメダメです。
③引継ぎ資料作成
「なんでそんなことしなきゃいけないの?辞めたいんだけど!?」という気持ちは一旦納めてください。良くも悪くもあなたは転職しようという決断を下したわけですが…
今一度「教師になろう!」と決めたときのピュアな自分を思い出してください。
あなたの最後の仕事ですよ。
良心をふり絞って。ね。
職場に良い思いがないそこのあなた。くれぐれも自暴自棄になってサーバーのデータ削除とかしちゃダメですよ。普通に犯罪です。
④試算
辞めるにあたってどれだけお金が手元にくるか計算することは大切です。また、余っている有給をいかに消費するかなどなど。これまた事務さんから色々教えていただきました。数式に当てはめて概算はしていましたが、自分の予想以上に退職金が振り込まれたときは、少しテンションが上がりました。
その他にも、退職した公立教員にはちょっとした恩恵があったりするので、どのようなサービスが受けられたり、お金をいただけるのか、しっかり確認することをオススメします。
(転職先でさらに給料UP!なる方には無関係かもしれませんが、私にとっては死活問題でした)
⑤退職セミナー
退職予定教員に対してセミナーがあったりします。自身のライフプラン設計も兼ねて、参加することを強くお勧めします。私は30代での転職でしたから、セミナーではかなり浮きましたが、とても勉強になりました。改めて、お金の勉強大切…と思いました。
⑥退職のご挨拶[PR]
私の場合は辞めるに当たって、そこまでの負の感情がなく、むしろ前向きでしたので、しっかり挨拶をいたしました。社会人としての最低限のマナーといいますか…人それぞれ、学校の雰囲気などもあると思いますが。
感謝と応援の気持ちを込めて、こっそりみなさんに置き土産を見繕いました。
商品を探すに当たって考えたことは…
・個包装であること…食すタイミングは人それぞれ。
・メッセージがあること…字に自信がないので、印字されていると助かる。
・なんかホッとすること…ちょっとしたネタ要素があってもいいかな。
候補に挙がったのがこちらです。どれを職場にもっていったか書くと個人の特定につながりそうなので、ぼかしておきます…。
○[KAZARIS] 退職 お菓子 詰め合わせ お世話になりました
箱にメッセージがあり、一人ひとり持っていってもらうスタイルです。
○ふみこ農園 退職のお礼やプチギフトに使える メッセージ入り金平糖
きれいな金平糖です。包装一つひとつにメッセージが入っているところもポイント高めです。
○まいガム工房 退職 御菓子 お世話になりました さくらんぼ餅
ネタ枠ですが、懐かしい駄菓子です。職員室の雑談に華を添える意味も込めて。
その後
辞めたあとも書類まわりとの格闘がしばらく続きました。(げんなり)
①児童手当再申請
子がいるかた、最優先事項です。退職日から15日以内に手続きを行う必要があります。なお、公務員を退職して、民間企業へ転職する場合は、「消滅届」も必要になりますので、忘れずに。
ちなみに私は「消滅届」を提出しなかったところ、しっかり送り返されて冷や汗ダラダラかきました。
②保険証、医療証
新しく勤める会社の事務さんとも仲良くなりましょう。教員としてのコミュニケーションスキルを全力で発揮する場面です。とにかく保険証を1日でも早く作っていただく。そのためにもちろん自分が正確に素早く書類を倒す必要があります。また、高校生までのお子さんがいる方は医療証の申請も忘れずに。
私はちょうどこれらがないタイミングで子どもが風邪をひきまして、10割負担で病院にいきました。
財布の中が一瞬で空っぽになる額を請求され、震えました。ちなみに、返還手続きをしっかり行えば戻ってくるのでご安心を。
③iDeCo
積み立て、投資が当たり前のような時代になってきましたね。こちらも公務員から会社員になるにあたって、変更届が必要になります。全部ネットで完結できましたが、自分だけでは判断できない場面が多く、どちらの事務さんにも大変お世話になりました。
[PR]転職エージェントなどなどなど…
今回の転職を通して、己を知り、社会を少し知ることができました。リンクとして飛びやすいように広告スタイルで貼っていますが、転職エージェントもさまざまでしたので、百聞は一見にしかず、ぜひ”プチ社会科見学”してみてください。
☆転職エージェント探しから
転職エージェントとマッチングをしてくれるので、幅広く知りたいという面において、便利です。
☆発達障害、うつ病など障がいへの理解がある
色々と探す中で出会いました。なかには心を病んでしまった方もこの記事を読んでいるかもしれない、と思いシェアします。私にとっても他人事ではないと思っているので。
☆コンサル業界特化型
コンサルって響きがなんかカッコいいし、別の世界と思っていましたが、そうでもないようです。課題解決型学習が流行ってきていますが、教員の強みは「傾聴力」「課題分析力」だと思っています。すでに有しているスキルを転職先でも活用できると確信しました。
☆IT業界特化型
自分はICT活用に興味があったので、少しITの世界も覗いてみたく、利用しました。”未経験から”というフレーズも非常に魅力的でした。
☆これぞライフワークバランス!
通勤時間を気にしない働き方が最近はできますからね…リモート系に強い転職サイトです。
まとめ
書類まわりはなにかと面倒でしたが、そのすべてを事務職の方が担ってくださいました。感謝で頭が上がりません。
普段から、「教職員」として働いていることを自覚し、特に「職員」の方と深い関係を作ることが大切ということに改めて気づかされました。私たち教員が生徒と向き合っていられるのは、助けてくださる方々のおかげですからね。
転職記事のはずなのに、事務職の方を褒めたたえるまとめになりました( ´艸`)