理科準備室が恋しい。潤沢にあった科学材料の数々…。
現在私は公立中学校教員を辞めて、通信制高校で勤務しています。
不登校、発達障害、ギフテッド…生きづらさ、育てづらさを感じている生徒・保護者に寄り添いたく転職を決意しました。
通信制やメタバースでの学びはどうしても実体験に欠けるところがあります。
おうちで用意できる100均のアイテムを使用した実験を配信していきたいと思います。
おうち実験はもちろん、小学生の夏の自由研究~現場で働く先生の教材研究まで、幅広い層に届けられる内容を目指します!
○関連分野
学んでから実験をするもよし、実験してから学んでもよし、です!
【 光の世界、化学変化、いろいろなエネルギー 】
○必要な材料
・光る液体キット(ダイソーで購入)
酸化液:フタル酸エステル、グリコールエーテル、3%過酸化水素
蛍光液:クエン酸エステル、安息香酸エステル、シュウ酸エステル、蛍光色素
・プラコップ
化学反応の場。スチロール樹脂(PS)またはアクリルのものは避けてください。
・アルミホイル
こぼしてもいいように、また反応の際に”映える”敷物として。
・手袋
皮膚に付着することを避けるため。
○実験の手順
①アルミホイルを敷いた上にコップを準備。
容器に蛍光液を入れる。
※皮膚につくおそれがあるので手袋をしましょう。
私は特別な訓練を受けているわけではなく
うっかり手袋をし忘れただけです。
②酸化液を加えて観察する。
※発光は1時間ほど続きます。
どの程度強い光なのか?温度変化はあるのか?
五感を使って観察してみましょう。
○解説、応用実験など
混ぜるだけで終わりって…で終わらせてしまってはもったいないです。いろいろとチャレンジしてみましょう。
我が家では「この液体を紙にしみこませたらどうなるのだろう?」「素敵な科学インテリアは作れないだろうか?」という問いが生まれました。あえて写真は載せませんので、ご家庭でお楽しみください。
今回の実験の解説をそれぞれの理解度に応じて記します。
小学生向けの解説
今回使われた2つの液体「酸化液」と「蛍光液」にはそれぞれ特別な化学物質が入っていて、それらが混ざることで「化学反応」が起こり、光が出ます。
この現象を「化学発光」と言って、ホタルのが光るときの仕組みもこんな感じです。
中学生向けの解説
化学エネルギーが光エネルギーに変換されるものです。
具体的には、酸化液中の過酸化水素が蛍光液のシュウ酸エステルと反応して、エネルギーをつくり出します。
このエネルギーを蛍光色素にぶつけることで光エネルギーへと変換され、色と光を見ることができます。
高校生以上向けの解説
過酸化水素水はシュウ酸エステルと反応し、シュウ酸ジアニオンを生成します。この過程で高エネルギーの中間体が生じます。中間体は非常に不安定であるため、エネルギーを蛍光色素に受け渡します。
蛍光色素は励起状態に達し、また基底状態に戻るときに可視光を放出します。
そのほか液体に含まれているフタル酸エステルやグリコールエーテルは反応の溶媒として機能し、クエン酸エステルや安息香酸エステルは緩衝材や反応速度の調整に関与しています。
○【PR】実験材料など
「100均で揃う道具」をモットーに取り組んでいますが、お近くで見つけられない場合は通販もオススメです。
材料を一緒に探すところからお子さんとワクワクしていただきたいですが、そこまでの時間を取ることができない方もいらっしゃると思うので…。
☆化学のヒカリ水でいろいろな色をつくろう!
よりカラフルな実験キットも市販であります。購入してしまうのもアリかなと思います。
☆キムタオル
応用実験で使用しました。吸水性抜群なので、余ったものは普段の家事にも使えます(笑)
☆サンホイル
アルミホイルはどこのご家庭にもありそうなので…わざわざリンクいらなかったですかね。
☆プラコップ
ちょっとおしゃれなプラコップを使うことで、インテリアとしての使い道も見えてきます。
ハロウィンパーティーの飾りとしても雰囲気でるかもしれません。
○まとめ
手順は非常に簡単です。なんといっても混ぜるだけですから。
そこからさらなる問いが生まれることが大切です。
今回のような色や光の出る実験は、目の前で受け取る刺激が大きいので、オススメです。